三鷹瞬

三鷹瞬は、音無響子を巡る五代のライバルです。
三鷹は、ママさんテニス教室のコーチです。そこに音無響子が入会してきます。響子は未亡人だから、ママさんテニス教室にも入会できるんですね。響子は高校時代にテニスをやっていて、かなりの腕前でした。
三鷹はイケメンで笑うと歯が光るという、いかにもイヤミなキャラとして登場します。でも、ナンパな外見と違って中身は案外誠実でした。
音無響子に三鷹は一目惚れします。そして、五代のライバルになってしまいます。五代からすれば、負けて当然の相手です。でもそのころまだ響子は亡き惣一郎に操を立てていて、答えを出さないので、この現世の三角関係はずっと続くことになります。これは『めぞん一刻』の時間を止めてしまう上で重要な三角関係なんですね。
三鷹 瞬(みたか しゅん)
キャラクター
三の字は、原作では誰も入居しなかった開かずの3号室です。「3」という数字自体にも意味があったんですね。これはちょっと感心しました。五代の時と同じく、「野田秀樹と高橋留美子」という本に詳しく論じられています。
昔、三高(「高学歴」「高収入」「高身長」)という言葉がありましたけど、それは余裕で上回っています。三高って、みたかとも読めますけど、やっぱり三高のほうが時代が後かな?
資産家の息子で、テニスもプロのプレイヤー並みだし、運動神経も良く、女子大生から人妻に至るまでモテまくっているという...
第10話「金網は越えられない!!」でいかにも、完璧な恋のライバルのステレオタイプとして初登場します。

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だんだんと「いい人キャラ」に変貌
テニス教室に来た響子を一目惚れして、三鷹はすぐにアプローチをかけます。お付き合い、じゃなくていきなりプロポーズしてしまい、それから何年も響子の返事を待つことになります。

その間、響子は何度も三鷹とデートするのですが、響子はまんざらではないものの、返事をはぐらかしたまま何年も過ぎていきます。それでも他の女性には目もくれず(ってことも無いか...)、ずっと本命の響子の返事を待ち続けるという、意外と「いい人」キャラなんです。
たまに五代をフォローしたりする所などを見ると、年上だからか金持ちだからか、すごい余裕を感じます。恋愛上手なはずなのに、響子の内面にもさほど深入りはして来ません。三鷹の場合、基本的に女性のほうから言い寄ってくるわけだから、五代みたいにがんばる必要がなかったのかも知れませんね。
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「犬恐怖症」の三鷹:『めぞん一刻』では致命傷
犬が苦手というより極端な「犬恐怖症」であることが、五代と勝った負けたと全く無関係に、三鷹の命運を左右します。三鷹は理想的な男性像なので、普通に選んだら三鷹になるはず。
響子がプロポースの返事をしにいく場面がありますが、それだって犬によって邪魔するしかありません。そして終盤には「犬恐怖症」を克服するという凄い意志の強さです。それでも犬と縁が切れることはありませんでした。

ちなみに響子は三鷹に惣一郎(犬)が懐いていると、最後の最後まで勘違いしています。
三鷹の「犬恐怖症」はここまでくると、もう祟られているような感じすらします。少し深読みすると、犬つながりで惣一郎という見えない存在があることは明らか。
ところで犬って、犬夜叉を連想してしまいますが、ルーミックワールドでは少し犬は特別なのかも知れませんね。
五代は一刻館の住人で、家庭教師で音無家に訪れるなど、惣一郎と直面せざるを得ない立場にいたけれど、三鷹はそうではありませんでした。3号室はずっと空いていたのに、そこに足を踏み入れたこともありません。
三鷹は3号室には入ったことがありませんが、一刻館自体には何度か入ったことがあり、第19話「ケガの功名争い」では管理人室で響子の食事を作ったりしていますね。

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犬に襲われると何故か女性に抱きつく
話はずれますけど、三鷹って、犬に襲われると必ず女性に抱きつくんですよね、笑。第32話「怒りのウィドウ」では、犬の美容室で女性店員に抱きついているし、九条明日菜に抱きついています。で、第107話「閉じられた扉」では響子に抱きついたと。第32話から前ふりがあるなんて、用意周到だなと思います。それにしても毎回抱きつける女性がいていいですね。
