1980年代の名作漫画(アニメ)『めぞん一刻』(高橋留美子氏原作)のまとめサイトです。

深読み!『めぞん一刻』

管理人さん

え、管理人さんて音無響子と同一人物でしょ。なんで、別にするの?⇒それは単にスペースが足りなかったからです。

通称「管理人さん」と呼ばれる音無響子は、少なくとも2つの役をもっています。一刻館にいるときはやっぱり管理人さんですよね。

PIYOPIYOエプロンでテキパキ仕事をこなす、清々しい管理人さん

PIYOPIYOエプロンをして、毎日住人の通る玄関から門までの道を竹箒(たけぼうき)で掃いている姿は、まさに古風な日本女性です。竹箒がトレードマークのヒロインって、それまで居たんでしょうか。なんでその姿があんなに魅力的なんでしょうかね?

江戸時代、将軍の妻だった篤姫も若くして未亡人になってしまいますが、当時将軍や上流武士の未亡人は出家したようです。実際にお寺に入ったわけではありませんが「禅尼」と呼ばれました。篤姫も「天璋院」と呼ばれましたね。

管理人さんがテキパキと仕事をこなす姿は、禅寺で日課をしているようにも見えて、とても清々しいです。

なんで「道」を毎日掃いているんでしょうね。五代が通るから、というだけじゃない気がします。神社の鳥居から参拝道を掃き清める姿を連想してしまいます。「箒(ほうき)」って奈良時代には神社の祭祀(さいし)にも使われていたらしいですよ。もちろん草むしりや廊下の掃除もやっていますが、竹箒で掃く姿が圧倒的にサマになっています。

音無響子を卑弥呼に似てるって人がたまにいますが「卑弥呼(ひみこ)」は当て字なので「姫巫子(ひめみこ)」という風に書くと、音無家の「一刻館」を清める巫女として降臨したとも言えるかも。(人物像としては、女神の「いざなみ」に似てると思ってるんですけど)

一刻館の入り口を掃き清める管理人さん

一方、響子が一刻館の管理人として、毎日入り口を竹箒で掃除している目的の一つは、そこを必ず五代が通るからです。怒っているときだって、五代がいるから「無視」できるんですし、ヤキモチもやけるってものです。

もちろん来客が来れば全部分かってしまいます。服装を見ればデートに行くことにすぐ感づきます。五代が自分の部屋に入るには、管理人さんに会わないといけないので、隠し事もできません。

一刻館の玄関で、いろいろなエピソードが繰り広げられます。

ネクタイをなおすフリをして首をしめる、笑
第50話「こずえちゃん気をつけて」
実習の教え子が遊びにくる
第88話「こころ」

五代の帰りが遅かったりすると、わざと五代が通る時間を狙って掃除をするようになってきます。

ソープ帰りの早朝、入場券を燃やしてしまう、笑

八神と五代が二人で学校へ向かった時に、管理人さんが嫉妬して竹箒を折ってしまうシーンは有名ですね。

竹箒を折ってしまう位。一番の嫉妬シーンかも
第91話「パジャマとネグリジェ」

そこには、ちょうど犬小屋があって、いつも犬の惣一郎もいるという…ホントによく出来てますね。

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建物だけじゃなく、住人たちまで管理してしまう

「管理人」という名前はそれ自体が面白いですね。「管理」という言葉が入っているので。

英語に直訳すればManager。アパート(建物)を管理してはいますが、実際は使用人に近い役目に「管理人」とつけているわけですね。

実際、五代なんか受験の時から管理されっぱなしで、帰宅時間まで全部響子の頭に入っています。

受験や期末試験で、住人たちが五代の邪魔をしないように叱りつけるシーンもあるし、自由奔放な住人たちも本気になった響子にはかなわず、素直に受け入れています。


「管理人」という少し不思議な日本語を響子の職業にしたわけですけど、そこには年下の五代くんがいて、一刻館の子供っぽい住人達がいて、と。本当に良く出来てます。

決めゼリフ「管理人ですから」

響子は、住人にいうことを聞かせたり、五代のスケジュールを完璧に把握していたり、と普通のアパートの管理人以上のことをやっています。

その理由を聞かれると、「管理人ですから」の決めセリフです。なぜか皆それ以上追求しないという、笑

決めセリフ「管理人ですから」
第20話「影を背負いて」

五代の管理人?

響子は年下の五代について初期のころから気にしていて、「お姉さん」と書いてありますが、親なんじゃないかと思えるくらい管理しています。

五代のほうもそれを受けれていて、「がんばってくださいね」をやってもらったりしています。でも、五代も大学に入って成長してきたのか、段々と対等の立場に。それでも第36話では、五代自ら「俺の管理人さん」と言い切っていますね。

「俺の管理人さんなんだから」
第36話「ショッキング・ジョッキ」

フランス語版では「管理人」ではなく「コンシェルジュ」

アパートの管理人が若い美女だというのも驚きの設定ですね。日本のアパートやマンションで若い美女が管理人やっている所ってあるんでしょうかね?(タワーマンションなどはコンシェルジュみたいな役割なので別です。)

話は変わりますが、フランス語版の『めぞん一刻』では、どう翻訳したんでしょう?普通にコンシェルジュと訳していて、「管理人室」をコンシェルジュと書いています。

コンシェルジュは住人にサービスを提供する役目であって、「管理」という言葉も意味も入っていないので、この微妙な言葉は全く表現していないんでしょう。(八神の回とかどう翻訳したんだろう?)

フランス語版は、響子も管理人さんも一緒にして「ジュリエット」にしてしまっているので、だいぶ変わっているのかも知れません。(それでも当時人気はあったらしい。)「墓の前のジュリエット」という場面もある訳で、フランス人からするとそんなに不自然ではないのかも?

「めぞん一刻」アニメ版
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■更新日:2020/01/09

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