1980年代の名作漫画(アニメ)『めぞん一刻』(高橋留美子氏原作)のまとめサイトです。

深読み!『めぞん一刻』

第134話「朝まで眠れない」第135話「白昼の疑惑」

前回のつづきです。三鷹は強引に響子をホテルに連れていき、レストランで食事をとります。しかし今夜はホテルの部屋をとってあると言って、ホテルのキーをちらつかせます。

でも、もう響子は、どうやってこの場を逃れるか、ということしか考えていません。三鷹が強引にアプローチすればするほど、ひいてしまいます。しかし、そんな響子に気づきながらも強引にアプローチを続ける三鷹。

一方、五代は一刻館で響子の父親に会い、響子の父親の車で徹夜で響子を捜します。

ブルーレイ:枚目
TVシリーズ第84話「疑惑1000%響子のスキャンダルナイト」

ストーリー(あらすじ)

響子の父親の車で

すると、響子の父親が車で一刻館にやってきました。響子は既に一刻館に帰っているものと思って、やってきたのでした。

響子の父親は五代と一緒に響子を捜しに行きます。しかし、どこに行ったのかわかりません。

響子の父親の車
五代「とにかくくさい所を捜しましょう」
響子の父「くさい所?」
五代「夜景が綺麗で品のいいスカイバー、公園、海の見える所」
響子の父「なるほどくさい」

五代は三鷹の行きそうな所はお見通しみたいですね。でも、そんな所は沢山ありますからねぇ。

再び夜の横浜のホテルにて

一方、三鷹と響子はホテルのレストランで前回の話の続きです。

ホテルのキー

三鷹はホテルのキーを取り出して

三鷹「あとは、あなたの心を開くキーが見つかれば・・・ね」
三鷹「それとも、こじあけなくちゃいけないのかな」
響子「まさか、三鷹さんはそんなことする男じゃありませんわ」
三鷹「本当にそう思いますか」
響子「はい…信じてますから…

響子の言うとおり三鷹は実際にジェントルな男。その上、響子に「信じてますから」なんて言われると、三鷹も強引には行けませんね。

それにしても、今日の響子は三鷹に対して、何の反応も見せません。本当に少しも心が動いていないようです。

三鷹はすぐに気づきます。響子が三鷹に話しかけようとすると、すぐにさえぎって夜の公園を散策することにします。

横浜の公園にて

夜の公園を散策しますが、三鷹はいつものように響子の肩に手をかけます。でも響子はまったく反応をみせません。三鷹はすぐに肩から手を離します。

ホテルのキー
三鷹「どうすればぼくを傷つけずに断れるかって考えてるんですか?」
三鷹「どうしたって…残酷ですよ」(名セリフ)
響子「すみません、すみません、謝ってすむことじゃないけれど…」
響子「あたし…本当にいい加減で…こんな形になるまで…ごめんなさい」
響子「すみません…だけどあたし…」

泣き出す響子を三鷹はいきなり抱きしめます。

ホテルのキー
三鷹「そんな顔しないで」
三鷹「こんな風に心も抱けたら…」(名セリフ)
響子「すみません、すみません」
三鷹「今夜は…キャンセルします」

三鷹は泣き出してしまった響子をタクシーで帰します。これってお別れの典型的パターンですね。ですが、

三鷹「泣かせてしまったおわびに、映画にでも誘おう」

三鷹のほうは、まだまだ未練があるみたいですね、笑。こういうのは図太いというのか、鈍感というべきか。

それと響子が「だけどあたし…」の後に、もしかすると大事な本心を言おうとしていたんじゃないかと。何を言おうとしたのか知りたかったですね。

翌日、一刻館にて

響子の父と五代は、結局一晩響子を捜しましたが、見つけられませんでした。

二人が一刻館へ戻ると、響子は帰っていました。響子があやまると父親は「おとうさんはおまえを信じてるぞっ」と言って帰っていきました。

五代が響子に帰宅した時間を聞くと夜中2:30とのこと。微妙な時間ですね。何かあったのかどうか、気にしつつも五代は部屋に入っていきます。響子も五代が疑っていることにすぐ勘付いてしまいます。

しばらくすると、五代と太郎くん達が一刻館の玄関で、母親を待っていました。そこへ誤解を解こうと響子がやってきます。でもなかなか言い出せない響子。

太郎くん「パパ元気出して、ママ絶対帰ってくるもん。」
響子「太郎くんのママがうらやましいな。ちゃーんと信じて待っててもらえるんだもんねー。」
五代「ほくだって管理人を信じていましたけどねっ」
響子「だってしっかり疑っているじゃありませんか」
響子「あたし、ゆうえは三鷹さんとホテルに行って…」
響子「ラウンジで少しお酒を飲んで…それだけです。」
響子「五代さんが考えてるようなそんなこと…本当なんだから…」

強くはっきり言った響子ですが、なんともいえない雰囲気になってしまいます。

響子「ご、ごめんなさい…いやな言い方しちゃって」

五代は振り向くと、笑顔で安心しきっていました。。

響子の心をつかめなかった三鷹

三鷹は知らなかったわけですが、響子は金沢の傷心一人旅に五代が追ってきてくれたことで、気持ちがかなり五代に傾いていますね。

三鷹はと言えば、逆に響子の気持ちを無視して、響子の母親を口説いて強引にお見合いに持ち込みました。いくら金沢旅行のあとだったとはいえ、この響子の気持ちを考えない行動は、三鷹にとって思いきり逆効果でした。

相手に気があるなら、少しくらい強引な策略でも効くんでしょうけど。「そこまでして私を!?」とか思ってくれれば大逆転ですからね。

でも、響子は両親の反対を押し切って、駆け落ち同然で結婚した過去があるんです。亡き惣一郎が駆け落ちするなんて想像しにくいですけど。おそらく高校を卒業して結婚するまでの間に、いろんなドラマがあったんでしょうね。 それは描かれていないので、亡き惣一郎は奥手で不器用な男性にしか見えないのですが興味深いですよね。

そんな響子に、両親を使った策略は思いきり逆効果。三鷹はそれをストレートにやってしまったのでした。

何年も少なくともデートを何度も重ねていたのに、響子の性格も理解していなかった三鷹。いままでは相手のほうからアプローチされる立場だから、いつもはこれでも良かったのかも知れませんけれど、響子はそうではなかったのでした。

一方、響子は三鷹をよく理解していて、見た目は軽い感じに見えるけれど、実は真面目な男性だってことを分かっていました。

それにしても、響子もこれまでずっと曖昧(あいまい)にしてきて、それを自覚していたってことですよね。やっぱり悪い女ですかね。

響子は何も言わず、ホイホイ三鷹に誘われるままについていって、それを何年も続けていたんです。最初から読んでくると、三鷹が見た目も条件も良い男性で、本命は五代だったけれど、やっぱりただキープしていたんじゃないか、という風に読めますね。

三鷹は響子の期待にも応えられなかった

ですけど、響子は単に三鷹をキープしていただけだったんでしょうか?始めから読んでくると、いつでも響子の中では本命は五代で、その次が三鷹でした。

それに『めぞん一刻』の中で音無響子は、美女として描かれていますが、性格の良い女性としては描かれていません。

でも、一刻館の3号室はずっと空けてあるんです。二階堂くんが入居してから一刻館で空き部屋なのは3号室だけ。3号室はあえて空けてあるのであって、そこに三鷹が入ってくることを待っているという暗示じゃないですかね。(もちろん実際に入居するわけじゃないですけど。)

普通に考えれば、女性としては安定した男性と結ばれたほうがいいですよね。五代は就職したとしても、高給取りになる可能性は低そうです。そうすると少ない収入でやりくりしないといけないですからね。女性の立場で考えればすぐに分かる話ですけど。

確かに響子は音無惣一郎と結婚した位なので、普通の女性とは価値観が違う所もあるかも知れません。でもやっぱり普通の女性の一人ですよね。少なくとも五代が就職して生活力がつくまでは再婚しないとほのめかしているわけですし。

響子は、五代みたいに三鷹が自分の気持ちを掴んでほしい、と考えていたのではないでしょうか?受け身だけれど、そういう期待をもってデートを続けていたんじゃないかと思います。 でも、実際は三鷹は響子のこころに入ってくることはなく、どちらかというと遠巻きに見て慎重に扱ってきた雰囲気です。

三鷹とこずえちゃん
「拒否されるのが怖いから」(第50話「こずえちゃん気をつけて」)

何度もデートしても三鷹は意外に鈍感で臆病で距離が縮まらなかった感じです。

一刻館の時計は10:10を指したけれど、亡き惣一郎が犬を差し向けたりしなくても、三鷹の策略を使ったアプローチに反発して、もう響子自身が完全に拒んだという所ですね。

三鷹の名セリフ⇒普通の恋愛バイブル

三鷹は五代のライバルですが、なんだかリアリティに欠けるキャラだと思います。 三鷹のセリフは名言が多いですけど、普通の恋愛バイブルばかりなんですよね。

そのうちまとめてみたいと思いますけど、実際に世の男性にとって恋愛の基本として参考になりそうな名セリフが沢山あるのですが、全部一般論を超えていません。

多分それだと音無響子のようなコンプレックスのある美女を落とすには、ちょっと力不足なんじゃないですかね。

五代は響子と亡き惣一郎の関係も理解していて、早くから共感していました。 おそらく惣一郎を失った響子の気持ちを理解していたのは、五代だけでしょうね。 響子の両親も理解していないし、音無のじいさんも「早く忘れて…」としかいいませんからね。

それに五代はこずえちゃんや八神がいても、響子だけは裏切りません。 そうしたら響子は相当早いうちから、もう五代なしには生きられない、ってくらい依存していても不思議じゃないかも知れませんよ。

「めぞん一刻」アニメ版
VOD:ビデオオンデマンド Amazonプライム(一話110円)

■更新日:2020/02/02

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