1980年代の名作漫画(アニメ)『めぞん一刻』(高橋留美子氏原作)のまとめサイトです。

深読み!『めぞん一刻』

第122話「沈黙は金ヅル」

このエピソードは、五代がキャバレーで客引きのバイトを始める話です。

この辺りになってくると原作とTV版アニメで大分筋書きが違ってきます。TV版アニメでは五代は就職留年しませんし、保育園をクビになっても無職ではないので、キャバレーでバイトというのは必然性がないような。原作だと五代は落ちるところまで落ちていって、落ち着いた先がキャバレーの客引きのバイトです。キャバレーというアイデア自体はオペレッタ「メリーウィドウ」の影響でしょうけれど。

もう一つ、原作との大きな違いは保育園でバイトする五代を気遣って響子が、毎日お弁当を作る話が抜けていることです。響子はもちろん五代に対する善意でお弁当を作るのですが、タイミングよく保育園をクビになってしまうので、五代は公園でそのお弁当を食べることになります。一の瀬さんの失業を思い出させるようなこのシーン。主人公をそこまで叩き落とすのかと、びっくりする位のストーリーです。

でも、この理不尽な世界観こそ『めぞん一刻』です。なので、原作中心でストーリーを追ってみたいと思います。

タイトルの「沈黙は金ヅル」は、いうまでもないですが「沈黙は金」のひねりでしょうね。これは西洋から入ってきた格言だそうです。

ブルーレイ:枚目
TVシリーズ第78話「それは秘密です!五代のバイト奮闘記!!」

ストーリー(あらすじ)

保育園をクビになったことを言い出せない五代

響子は、五代のおばあちゃんから頼まれたと言うことで、毎日お弁当を作って朝五代に渡します。でも、五代は前回保育園を人員削減でクビになってしまい、そのことを響子に言い出せないでいました。

お弁当を渡す響子

今回もまだ言い出せなかったので、毎朝お弁当をもらって保育園に通っているフリをします。

そこへサラリーマンになった坂本が一刻館にやってきました。坂本はマージャンで負けてしまい、五代にお金を借りに来たのでした。でも、五代は失業中。たまたまその場にいた響子が坂本にお金を貸してしまいます。

坂本と五代はそのまま出かけていきますが、五代は坂本に保育園をクビになったと言った所、坂本はバイト先を紹介してくれました。

キャバレーを紹介する坂本

全国チェーンで宣伝部門のバイト、ということで五代は広告代理店かと思い、就職に一歩近づいたと思いますが、行ってみるとキャバレーでした。

キャバレーでバイト開始

五代もバイト先が見つからず困っていた状況だったので、そのままキャバレーでバイトするしかありません。

キャバレーのはっぴを着て、キャバレーの客引きをさせられます。

キャバレーの客引きをする五代

五代の性格からいって客引きには向いてなかったようで、遠慮がちな小さな声で、しかも最初に声をかけたのはカップルでした。

キャバレーの客引きをする五代

しかし、10日もするとヤケクソというか大分慣れてきた五代。調子よく客引きをしていると、なんと声をかけた相手は四谷さん。

キャバレーの客引きをする五代

キャバレーでもタカられる五代

四谷さんにキャバレーでのバイトのことが知られてしまった五代。「管理人さんにいってやろ」と四谷さんに脅され、キャバレーでの飲み代を五代がおごることになります。

キャバレーの客引きをする五代

次の日、四谷さんは一の瀬夫人に六本木朱美も引き連れてきます。五代は3人の飲み代をおごることになります。

朱美「それとなく言ってあげよーか」
五代「ごくがしかるべき時に、自分でいいます!!」
朱美「だって気が引けるもんねぇ」
一の瀬「そーだよ、毎晩ごちそーになるの悪いしさ」
五代「毎晩ゆする気ですか」
キャバレーの客引きをする五代

五代は、帰りにおでんの屋台でやけ酒を飲みますが、四谷さんらにタカられたせいか、お金が足りませんでした。今度はお金が足りなかった分、おでん屋で客引きをさせられます。

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人生のどん底?

五代は、保育園のバイトすらクビになってキャバレーでバイトしますが、キャバレーだって甘くはありません。それもいきなり客引きなんて、向き不向きもあると思いますけど、大変ですよね。

キャバレーの客引きをする五代

当然、最初はうまくできなくて、厳しい洗礼を浴びます。まあ、別に飲み屋のバイトで客引きなんて沢山あるし、若い人も沢山バイトしていますけどね。

でも、キャバレーとなると女の子とおしゃべりしながらお酒を飲む程度とはいえ、風俗産業の入り口みたいなものだし、飲み屋のバイトとは大分イメージが違います。

ここまで来ると、もう響子には確かに言えないですよね。前回、保育園をクビになった時点に言えればよかったし、そうすれば音無のじいさんの紹介で講師のバイトをしていたかも知れないんです。不運にちょっとした優柔不断が重なっただけですが、時間が経つほどドンドン悪い状況になっていきます。

しかし、既に一刻館の面々にはばれてしまい、バイト代すらタカられて、そのことを知らないのは響子だけ。バレるのは時間の問題ですけど、そんな状況に追い込まれても、響子に言えない五代。さらに響子が善意でお弁当を作ってくれているので、時間が経てば経つほど白状しにくい状況になるのは明白。そして白状できなければ、その分だけ響子を裏切ることになってしまうんです。

ついに五代は『めぞん一刻』のストーリーの中で、一番どうしようもない事態に陥ってしまいました。さらっと描いていますが、作者も主人公が優柔不断だからって、ここまで追い詰めるって凄いですね。このあとどうなってしまうんでしょう。

それにしても、こんな状況になっても五代は前向きだし、やけ酒は飲みましたが、まじめに生きている所はすごいですね。本当に五代は精神的に強いキャラだと思います。

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■更新日:2020/01/09

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