1980年代の名作漫画(アニメ)『めぞん一刻』(高橋留美子氏原作)のまとめサイトです。

深読み!『めぞん一刻』

第103話「犬が好き」PartⅡ (三鷹へプロポーズの返事をする日)

三鷹は響子にプロポーズの返事をせまります。返事をする期限はあと数日。響子は決めてしまう前に五代と話をしたいと考えます。 でも五代は最近、いそがしくてロクに話もしていない状態。プロポーズの返事をする日の前日、五代は早く帰ってくると聞き、夕食まで作って待っていた響子でしたが…

三鷹と響子が結婚して、一刻館から出ていってしまったら一刻館の危機です。『めぞん一刻』の危機でもありますよね。

原作とTV版アニメは本質的には同じなのですが、アニメ版は五代が就職浪人しているところは描いていないので、大学の卒業前で忙しいことになっています。原作ベースでストーリーを見てみたいと思います。

ブルーレイ:10枚目
TVシリーズ第58話 「五代か三鷹か!女ごころは今夜が勝負!!」
主な出演者:音無響子,五代裕作,坂本,三鷹瞬,九条明日菜,一の瀬夫人,四谷さん,六本木朱美,他

ストーリー(あらすじ)

響子と三鷹、テニス教室にて

前回、三鷹は響子に一週間後にプロポーズの返事を迫りました。テニス教室で会った二人。三鷹は響子に「あと三日ですね」と言い残し、一人で車で帰ってしまいます。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

Ghost of Tsushima
価格:6451円(税込、送料無料) (2020/7/19時点)


響子と九条明日菜

響子がテニス教室から帰る途中、九条明日菜の乗ってきたベンツが待っています。九条明日菜は音無響子に話しかけますが、気が弱くて声も小さいので気づいてもらえません。

明日菜は犬たちに応援を頼みます。犬たちが響子に群がっていくと、しゃがみこんで「どこの犬かしら」と思う響子。そこでやっと明日菜は響子に話しかけます。しかし、三鷹を別れてほしいとは言えず、結局立ち去ってしまいます。

また別の日、響子は、今度は時計坂で九条明日菜と犬たちに出会います。

明日菜「犬があなたによっていくものですから」
響子「まさか…」
明日菜「犬はとっても正直なんです。犬がなつく人に悪い人はいないんです。」
明日菜「あなたはとってもいい人なんですわ」

結局、九条明日菜は三鷹のことはいえず、ベンツに乗って去っていきました。

プロポーズへの返事の前日

プロポーズの前の日になっても響子は返事を決められません。既に五代を選んでいて、三鷹は好きじゃないのでは?という気もしますけど、そうでもないんです。

本当は三鷹のプロポーズも断りたくはない。でも三鷹から言われた期限は明日です。 もう何年も待たせてしまって響子もこれ以上引き伸ばせないことは分かっています。
響子は、三鷹さんはいい人だと考えますが、すぐにYESの返事をする決心まではつきません。

三鷹だって、ここまで待って返事すらもらえないなんて、ちょっと可愛そうですよね。NOならNOと返事をもらえたほうが心の整理もつくってものです。

朝、急いで一刻館を出発する五代ですが、この日は響子に話しかけました。

五代「管理人さん、今日はちょっと早く帰れると思いますんで。」
響子「え…」
五代「夜学もないし、仕事のほうも落ち着いてきましたから」
響子「そうですか。なるべく早く帰ってくださいね。」
響子(心の中)「五代さんならきっと止めてくれる。決めてしまうのが怖い、誰かに止めてほしいんだわ」

五代と坂本、ソープ巡り…

そんな響子にとってすごく大事な日に、五代は早く帰ることが出来ませんでした。サラリーマンになった坂本が給料日で、五代を飲みにさそったのです。

初年度の給料なんて、人にパーッとおごれるほど多くはないと思うんですけど、坂本は金持ちですね…

飲み屋のはしご
未亡人、仏壇返しって…

五代は「早く帰るっていっちゃったのに」と思いますが、約束したわけでもありません。それに「明日、響子が三鷹からプロポーズの返事をしなければならない」なんて、五代は知る由もありません。

五代を待ち続ける響子

一方、響子は五代を待ち続けます。TV版アニメではシャンパンまで買い込んで、豪勢な食事を準備して待っています。

確かに五代は「早く帰れると思う」とは言いましたし、響子も「なるべく早く帰ってくださいね」と応じました。でも約束はしていないので、響子が先走ってしまっている状況ですね。

五代が帰ってこなかったら、響子一人で決めるしかありません。

そんなシチュエーション現実でもないとは言えませんね。こういうのはまさに巡り合わせってところでしょうか。

響子「お願い、早く帰ってきて。結婚するなって言って……」

結局、徹夜で待ち続けた響子。

そこに五代と坂本が帰ってきます。五代と坂本は、ソープを梯子して帰ってきたんです。そして原作では、ここでやっと五代は童貞を捨てているという…なんてグッドなタイミングなんでしょう。誰も文句がつけられないような絶妙なタイミングですね。

すると早朝の朝もやの中、入口の掃除をしている響子…こんな早朝から、と五代は怯(ひる)みますが、坂本が響子にあいさつしてしまい、逃げるわけにもいかなくなります。

五代はソープの入場券やら割引券やらを、バラバラと響子の目の前で落としてしまいます。すると響子はそれらを掃き集めて、マッチで火をつけて燃やしてしまうという、笑

TV版アニメも濃い目の朝もやの中とはいえ、この名シーンをちゃんと再現していて素晴らしいと思います。

1980年代の猛烈サラリーマン

なんだか、仕事や付き合いをばかりで家庭を省みたい亭主を思い出してしまいます。

でもそんな1980年代って、そんな家庭が多かったです。
筆者の親もそんな感じでした。母親はいろいろ言ってましたが、働いて稼いで給料を家庭に入れてるんだし、別にいいんじゃない?と思ってましたけど。

響子は、火をつけて燃やしてしまう位だから、そんな亭主になったら許してもらえそうにないですね、笑。

三鷹へのプロポーズの返事は

徹夜して待っていたのに、五代はなんとソープ巡りをしていたという…メラメラ燃え盛る炎はそのまま響子の心の中。

響子は三鷹へYESの返事をすることに決めてしまいます。三鷹が好きだから、ではなくて五代に対する当て付けです。そんな決め方でいいんでしょうか。響子の暴走癖全開ですね、汗

ところが、三鷹が待ち合わせ場所に来る前に、九条明日菜が現れます。響子は徹夜明けで、レストランの席で寝てしまいました。起こしちゃ悪いと起きるのを待つ明日菜ですが、結局響子は起きませんでした。

一方、三鷹はレストランにやってきますが、明日菜の犬たちが気づいて、席までたどり着く前に三鷹に寄ってきます(襲いかかります)。

沢山の犬に囲まれた三鷹は失神してしまい、医務室に運び込まれてしまうことに。

響子は夕方になって目がさめますが、周りには誰もいませんでした。

暴走した響子を守ったのは亡き惣一郎

この危機的なエピソードで、五代は響子が悩んでいることに気づかず、しかも前日にソープ巡りをして童貞を捨てているという…結局、響子を助けることは出来ませんでした。

響子を守ったのは、やはり音無惣一郎。犬を使って、暴走した響子に三鷹を近づけませんでした。

原作では、一刻館の時計は10時10分と普段と違う時間を指しています。

一刻(9:00〜11:00)は超えていませんが、原作で一刻館の時計の針が動くのは珍しく、とても暗示的です。一刻館の時計って祭壇みたいに見えるんですよね。だから時計の針が動くというのは、とても大事なサインです。

そんなわけで深読みすると、亡き惣一郎のおかげで、響子が一刻館を出ていって三鷹と結婚してしまうという危機は避けられたってことですね。

「めぞん一刻」アニメ版
VOD:ビデオオンデマンド Amazonプライム(一話110円)

■更新日:2019/10/23

^