1980年代の名作漫画(アニメ)『めぞん一刻』(高橋留美子氏原作)のまとめサイトです。

深読み!『めぞん一刻』

第29話「私は負けない」(惣一郎の3回忌)

『めぞん一刻』の中でも音無のじいさんの「未亡人」についての名ゼリフで有名なエピソードですね。

その名ゼリフが真ん中にあって、そこが一番大事なテーマですが、こずえちゃんの七尾家と、響子の千草家の対比も描いていて、あまりの違いが面白いです。アニメ版のタイトルは何かちょっと違うような......『めぞん一刻』ってネタが豊富で、複数のストーリーが同時進行することが多いので、わかりやすいタイトルを付けるのは大変そうですね。

ブルーレイ:4枚目
TVシリーズ第24話「五代くんドギマギ!こずえと初キッス!?」
主な出演者:五代,響子,七尾こずえ,七尾家,音無のじいさん,響子の父,千草律子

ストーリー

惣一郎の3回忌

2回忌には来なかった響子の両親ですが、3回忌には来ることになり久々に一刻館の管理人室で両家の親族と響子が揃います。

一応なごやかなムードで惣一郎の3回忌に向かいます。

響子の髪型

惣一郎のお墓参りに行く時は2年連続でこの髪型。惣一郎が生きていた頃のショートカットを意識しているんでしょうか。

響子の場合はショートカットからロングになったということですね。気持ちの切り替えで髪を切る女性は多い訳ですが、まだ気持ちの切り替えが出来ていませんしね。切らなかったからロングになったのでしょうか。でも、美容院で響子と朱美が会うシーン(原作34話「SOPPO」)があったので、切ってないわけじゃないですね。結果としてはロングのほうが大人っぽくて『めぞん一刻』のヒロインに相応しいです。

ところで、江戸時代の未亡人といえば大河ドラマ『篤姫』ですけど、家定の死後、江戸時代の慣例に従って出家し、断髪するのですが髪を下ろします(切り下げ髪)。でも、江戸時代の髪型はもともと結い上げてあるので、髪を下ろした分、ロングになったように見えますね。

一方、五代は...

一方、五代は七尾こずえとのデートの約束をしていました。こずえちゃんはネクタイをしてくるように指定してきました。

TV版アニメでは五代はネクタイを締めつつ響子との壮大な妄想をし始めます。思い切り頭から鏡に突っ込んで我に返ります。凄い派手に突っ込んでます、笑

鏡に突っ込む五代

こずえちゃんの指定でネクタイをしてきた五代。メロンを買ったこずえちゃんに連れられて行ったところは、なんと七尾家でした。

何も知らされずになし崩し的に、それでもこずえちゃんの両親にきちんとあいさつする五代。
相手の両親からもすぐ気に入られて、既にプロポーズして結婚の準備でもしているような雰囲気に。

響子たちはお墓の前で...

線香をあげたところで、お墓の前で両家のやりとりが繰り広げられます。

その後、音無の爺さん(惣一郎の父)から響子に

「響子さんも若いんだから、そろそろ音無家から籍を抜いてやり直した方が...」

と切り出します。

響子「どうしてそんなことおっしゃるのですか?」
音無のじいさん
「昔は夫が死ぬとね、墓に赤い文字で妻の名前も書き入れたんだよ。」
「未亡人、まだ死んでない妻ってことだよね。でも違うだろ」
「死んでないのじゃない、生きているんだ」

これも「めぞん一刻」を代表する名ゼリフですね。コメディなのに急にこんなシリアスな名ゼリフがサラッと出てくるなんてさすがです。

響子たちの会話

結局、ラストまで5年以上も音無姓を名乗り続けることになるのでした。

音無のじいさんの名ゼリフにもかかわらず、危うく惣一郎のお墓の前で親子喧嘩を始めそうになる響子と両親。この辺りのやり取りは全然書ききれませんけど、原作で読んでも良い話だし、アニメで見てもとても良いです。

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一方、五代は...その2

今回は、響子の一家と七尾家がずっと対比して描かれていますが、本当に正反対の一家ですね。

その後、こずえちゃんの部屋にて...

五代「あのさー、こずえちゃん。順番がおかしいんだよ。こーゆーことは普通男女交際を経てから...」
こずえ「そういえばまだなんにもないものねー。どうしてなんにもしないの!?」

こずえちゃんのほうからキスをねだってきます。五代はどうするのか?壮大な妄想(思考実験?)が繰り広げられます。

五代とこずえちゃん

結論として、こんな調子だとキスしようものなら、すぐ流されて結婚まで行ってしまうのではないかと。(ましてや、ここはこずえちゃんの家ですし)

なんとかキスはしないで誤魔化します。

響子一家と五代

五代は結局響子のことが気になり、用事があるといって七尾家を出てきます。

時計坂駅で響子を待っていると響子と両親が出てきます。
ところが歩きながら大声で、親子喧嘩の真っ最中。
響子も五代がいることにすら気付いていない様子...

五代は響子一家には全く取り入ることが出来ず途方にくれるのでした。

けんかの最中の響子一家

五代と七尾家の関係の始まり

今回の話は名シーンがとても有名ですが、二つの一家の対比も面白いです。

夕飯をいただいたりと親密な関係になっていく五代と七尾家。

最後の最後まで名前すら覚えてくれない千草家(響子一家)。

全く対照的な一家ですね。

五代はムシのいいことを考えていますが、そんな考えが少しでも浮かぶとズブズブと七尾家にハマっていってしまうのでした。

(特にアニメ版の)こずえちゃんは可愛いし、五代にちょうど相応しい女の子なので、普通に付き合って結婚すれば自然です。客観的に見て五代から見たら響子は高嶺の花。響子は三鷹と結婚すれば上手く釣り合います。それって、なかなか合理的なハッピーエンドなんじゃないかと思うんですけど...。普通はそうなりそうですし、そういうベクトルが常に働いている気がしますね。

でも、そうなったら『めぞん一刻』は終わってしまいます。抵抗できるギリギリを攻めていてホントに絶妙なキャラ作りです。『めぞん一刻』が如何に危うい関係で成り立っているか分かりますね。

今回もTV版アニメが良い

『めぞん一刻』は、原作を通しで読まないと、本当の面白さは分からないと思います。

ただ、この辺りのエピソードではアニメ版が良く出来ていますね。漫画ではあっさりしてしまって表現しにくい部分をよく作り込んでいると思います。

冒頭の妄想シーンも面白いです。思いっきり鏡に頭をぶつけて我に帰るところなんか凄いですね、笑。

あと、この回は唯一オープニングがオサリバンの「アローン・アゲイン(また一人)」、エンディングが「ゲット・ダウン」という訳で、アニメには珍しく洋楽をテーマソングにしています。正直、全然合っていないと思います、笑。そして、権利関係のいざこざとかで、この回のみしか使われていません。

「めぞん一刻」アニメ版
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■更新日:2019/10/10

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