第16話「桃色電話」


桃色電話(ピンク電話)は公衆電話の一種ですが、電話ボックスにある公衆電話でなくて、商店の軒先に置いてある小型なタイプです。(別にいかがわしい電話じゃありませんよ。)
下宿などでも共用電話として使われていたんですね。
電話といえば、今ではスマホとか電器屋で売っている電話ですね。1980年代は全部固定電話でした。スマートフォンは無いので公衆電話が沢山ありましたね。
家にあるのは黒電話。昔はダイヤル式でしたがボタン式に変わりました。
親に聞かれたくないような電話は公衆電話を使っていたように思います。でも行ってみると、既に話し込んでいる人がいて暫く待ってやっと電話できた、なんてことを思い出します。
逆に向こうからかかってくる場合は家の黒電話にかかってくるのですが、ベルが鳴ったらすぐ取らないと、先に親が取ったりして誰と話しているのか全部分かってしまいます。
ブルーレイ:2枚目
TVシリーズ第13話「モテモテ五代くん?桃色電話にご用心!」
サークルに入った五代
一刻館では、管理人室に黒電話があって、それを管理人さんが取って入居者に引き継いでいたわけですが、誰に誰から電話がかかってきたのか分かってしまいます。
人形劇クラブに入った五代には、クラブの女子から沢山電話がかかってくるようになりました。
しまいには、こずえちゃんからも電話が...。五代のガールフレンドこずえちゃんは、もう管理人さんに名前まで知られてたんですね。一刻館のすごい情報ネットワーク...。

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響子の嫉妬大爆発
なぜか五代が言い訳をする暇もないくらい頻繁にかかってくる女の子からの電話に、嫉妬と怒りが頂点に達した響子。五代も言い訳しようとしますが、全然聞いてくれません。
五代を追い出した後、ドアに向かって毛糸玉を思い切り投げつけ「なによ、あの色ガキ!」
かなり笑える名シーンです。TV版アニメでも思いっきりやっていて見ていてスッキリします。
しかし「色ガキ」って言葉、当時あったかなぁ?

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桃色電話の設置
嫉妬に耐えかねた管理人さんは、とうとう共用スペースに桃色電話を設置することに。
次からは響子は、こちらにかけてもらうように五代に伝えます。
五代「そんな、ぼくは後ろ暗いとこないですよ」
響子「あなたが誰と関係持とうと私には関係ないでしょ」
五代「あのねー、やっぱり変な誤解してますよ」

響子「どーせ私は意固地な後家です!!」(名ゼリフ)


TV版アニメの「どーせ私は意固地な後家です!!」の直前の響子の表情(左側のイメージ)って、本当に絶妙ですね。響子の複雑な感情がこんなにダイレクトに伝わってくる絵って、なかなかないです。音無響子の強力な魅力がこの一瞬に凝縮されていますね。この瞬間はアニメ版屈指の名シーンだと思っています。
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桃色電話から…
話せば分かることなのにと、五代は桃色電話から管理人室に電話をかけることを思いつきます。
管理人室でまた五代への電話だと思った管理人さんですが、出ないわけにも行きません。出てみると意外にも五代からの電話でした。理由を素直に聞いて嫉妬が消えたみたいです。
嫉妬が消える瞬間
「あの色ガキ!」のところも楽しいですが、嫉妬が消える瞬間を描いている珍しいエピソードです。嫉妬が消える瞬間は、こんなにもスッと消えるものなんですね。なんだか意外でピンとこないけれど、そんなものなのかぁ。
原作者も自分の感情をモデルにしているんでしょう。音無響子が自分に一番近いキャラクターと言っています。最初、それを聞いた時は「大きく出たなー」と思ったのですが、ご自分の感情をモデル(参考)にしたんだったら、それは共感できるでしょうね。
一番年齢が近いキャラクターでもあった訳で、やっぱりリアルになるだろうし、この場面も女性の感情を表現したリアルなシーンなんだと思います。